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対決映画ベストテン!

男の魂に火をつけろ!」さんが行なっている毎年春と冬に行っている映画ベストテン企画。
今年も投票が始まったので参加することにしました。
今回は『対決映画ベストテン』。

誰かと誰かが正面対決する映画は数多くありますが、
今回難しいなと思いつつ面白いなぁと思ったのは、
作品のタイトルに対決する両者の名前が入っていなければならないという条件。
「対決といえばデニーロとアル・パチーノの『ヒート』だ!」と思っても、
2人の役名がタイトルに入ってないから投票することは出来ません。
なのでかなり悩み、結果的にジャンル的に偏って形になりました。
でも好きな作品ばかりなので、良いです。

1.県警対組織暴力
(1975年 深作欣二監督 菅原文太、松方弘樹主演)

2.クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望
(1995年 本郷みつる監督 矢島晶子主演)

3.フレディVSジェイソン
(2003年 ロニー・ユー監督 ロバート・イングランド主演)

4.ザ☆ドラえもんズ 怪盗ドラパン謎の挑戦状!
(1997年 米谷良知監督 佐藤正治、一龍斎貞友主演)

5.クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王
(1993年 本郷みつる監督 矢島晶子主演)

6.ルパン三世 ルパンVS複製人間
(1978年 吉川惣司監督 山田康雄主演)

7.貞子VS伽耶子
(2016年 白石晃士監督 山本美月、玉城ティナ主演)

8.海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE
(2012年 中澤祥次郎監督 小澤亮太、大葉健二主演)

9.バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生
(2016年 ザック・スナイダー監督 ベン・アフレック、ヘンリー・カヴィル主演)

10.平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊
(2014年 柴﨑貴行監督 佐野岳主演)


1を観たのは昨年なのだが、強烈に印象に残った1本なのでこの位置に。
キレる導火線がどこなのか分からない2人が仲良くしてる前半、
色んな事情が絡み合って関係が拗れ、対立していく後半と対決のお膳立てはバッチリ。
と同時に哀愁も感じさせる。『十三人の刺客』で松方弘樹さん凄い! と思ったけど、
若い頃はもっと凄かったことを痛感させられる。菅原文太さんも素晴らしいです。

一応戦う2人の名前が入っているし対決モノだよなぁと思い、2もランクに入れました。
妙に凝ったSF描写やタイムスリップした時代の描写もさることながら、
やっぱり殺陣の迫力が素晴らしい。
クライマックスは伏線はあったものの今までの展開が嘘のような度肝抜かれる規格外の対決。
ヒーローとロボットがぶつかり合うクレしん映画はロマンの塊である。

3は昔テレビで吹替え版が放送されていたのを観て、強烈に記憶に残った1作。
そもそも宣伝として流れてたTVCMでも怖くて、実際観ても怖かった。
素晴らしいのはタイトルだけでなくちゃんと対決しちゃうこと。サービス満点。
青野武さんの吹き替えによるフレディは最高です。

4は両者っていうか集団対一の戦いなんだけど、好きなのでこれも入れます。
戦う相手はこの映画だけのドラえもんなのでプレミア感もありつつ、
強敵として演出されてるのも良い。

5はクレしん2作目。こっちも好きなのでどうしても入れたくて、入れました。
敵が馬鹿馬鹿しいけどかなり追い詰められた状況から
次々と戦いが行われるのが良いし、
表題の戦いがコミカル且つハードに描かれるから興奮待ったなし。
ハイグレ大魔王は野沢那智さんが声を担当。
良い悪役には良い役者が付くものなのでしょう。

6は対決モノであると同時にクローン技術に焦点を当てたSF映画としても秀逸な一作。
ルパン音頭がよく取り上げられるけど、
内容が結構ハードなので清涼剤になるんですよねぇあのエンディング。

7はまずタイトルのインパクトが強い。
そして監督の人選をちゃんとしたことで
真っ当に対決させることを描くのに成功した映画としても評価出来る。

8は、実はギャバンは観たことなくてゴーカイジャーしか観てなかったのですが、
ゴーカイジャーをメインにしつつレジェンドヒーローへのリスペクトを忘れずに
作られた作品として高評価。対決もちゃんとしてますよ。

9は正直タイトルに入っていないヒーローに
スポットを奪われてしまった感じがしなくもないけど、
圧倒的映像で対決を演出しているのは評価したい。

東映ヒーローの春映画といえば個人的にはお祭り上等&インパクトを
重視することが命だと思っているので、10のタイトルにあるように
「平成ライダー」「昭和ライダー」と公式が分類して戦わせるという企画は大歓迎だし、
対決の行方を投票で決定するという観客参加型な宣伝も嫌いではない。
なので入れました。


ということでアニメと特撮が多くなってしまいました。
それでも対決モノが多いゴジラシリーズは敢えて外しました。というか、
思い出深さと強烈さで選んでいったらこの10本になってしまった感じです。
特撮でいうなら平成ウルトラマンの映画も入れようと思ったのですが
タイトルにあるのは「&」だしなぁと思ったので悩み、今回は止めました。
誰かと誰かが戦うことを大々的に宣伝した映画はいつの時代も心を震えさせるのかもしれません。

以上、集計大変かと思いますが、よろしくお願いいたします!
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実写版『咲 -Saki-』を観たので、その感想。2017年初更新?

2017年もあっという間に3月を迎えた。
にも関わらず元来のさぼり癖が発作を起こし、
かなり長い間ブログの更新が滞っていた。
この記事を書くまでに色々劇場公開映画は観たというのに
仕事の忙しさを理由にして「明日書くか……」を繰り返し、
その明日がようやく来た。
「明日って今さ!」 
そんなことを叫んだ漫画もありましたと前置きはこのぐらいにして。

シネマート新宿にて『咲 -Saki-』鑑賞。
原作はヤングガンガンにて連載中の麻雀漫画。
麻雀に青春を賭けた女子高生たちが全国大会優勝を
目指す青春ストーリー……のはずである。
なぜそんな曖昧な表現になってしまうかというと、
私は原作やアニメにほぼノータッチだからだ。
「ほぼ」に留めたのは一応漫画の存在は知っていたし、
キャラクターの絵も目にしているから。
アニメ化するほどの人気はあるので、
インターネットをやっていれば1度はそのビジュアルを見た人も多いと思う。

この実写版『咲 -Saki-』、
まず先にTBSにて深夜帯でドラマが4話+特別編の計5話放送され、
今回公開された映画はそのドラマシリーズの決着となる。

実はそのドラマ版すら未見だった(だった、とした理由は後述する)。
じゃあなんで観に行ったの? と問われると、
第一の理由として自宅から行ける距離と時間に上映するのを知ったから。
第二は単純な興味本位。
そして第三の理由は、鑑賞した人の評判の良さをSNSで目にしたからである。
同日に『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』を鑑賞して
満足した気分だったので、仮にハズレだったとしてもまぁ良いか、
という気分で足を運んだ。

ところが、これが中々に楽しめたのである。
正直最初は原作重視と思しき少女達のビジュアルや
キャラクターに面食らったのも事実。
しかしそれに慣れさえすれば、
戦う競技が麻雀というだけで内実は王道の青春映画だった。

映画は、全国大会へ進出する県代表を決める為の予選大会の模様を描く。
主に焦点があたるのは四校。
うち一校がこの作品の主人公が在籍する学校だ。
この四校が予選を勝ち抜いて決勝まで駒を進め、
決勝で行われる団体戦の行方が見所となる。

団体戦と並行して描かれるのが、
各校の麻雀部の女子高生たちの戦う理由だ。
なぜ麻雀部に入ったのか?
なぜ大会で優勝したいのか?
誰の為に戦っているのか?
戦いの中で少女達はそれぞれ自分が負けられない理由を思い出し、
対戦相手に挑む。つまり全員が主役、群像劇になっているという訳だ。
そうした個人のドラマが光を強調した映像による美しい過去として
回想的に挿し込まれるので、私は1人1人を応援するような気持ちで観てしまった。

そんな彼女たちのドラマと戦いの果てに見えてくるのが、
全力で何かを楽しむことの大切さだ。
そういった爽やかな着地を見せてくれるという点でも、
本作は素敵な青春映画である。
私は麻雀の知識はかなり浅く、役すら覚えていないような人間だ。
しかしそんな私でも楽しめたのは、芯の通ったストーリーが展開されたからだろう。

先述したビジュアルやキャラクターは彼女たちが使う特殊能力と関係してくる。
それぞれが得意技を持っていて、その技を活かして勝とうとする。
思わぬ相手の一手やトラブルによって
それが封じられ苦戦を強いられるなど、
恐らくここは原作の物語展開があるからこそだとは思うが、
麻雀要素も飽きずに楽しめた。

演出的にも惹かれる部分が多く、
特に仲間同士が手を握る・拳を作るといった友情描写が良い。
ちなみに本作には男子はほぼ登場しない。女子の友情というやつですね。
萌えと燃えが同居していて印象的。

役者陣も主演的な立ち位置の浜辺美波さんを筆頭に良かった。
所謂ラスボスとなるキャラクターを子役が演じていてびっくりしたのだが、
『貞子vs伽椰子』で印象的な霊媒師「珠緒」を
演じていた子だと知って更に驚いた。
だからという訳でもなく、大敵としての表現としてホラー映画のような
演出が為されていたのだが、ここも中々に良かった。
監督の小沼雄一さんは青春映画やホラー映画、
更には麻雀のVシネと幅広く作品を監督されているようで、
今までのキャリアが活きたシリーズだったのかな、と思った。

という訳で映画版を楽しんでしまったのだが、
その後にamazonプライムにて深夜帯に放送していた
ドラマが見放題になっていることを知り、早速視聴。
映画→ドラマシリーズという逆の流れで鑑賞した
(だからさっき未見だったと書いたのである)。

このドラマシリーズは浜辺美波演じる「宮永 咲」という女子高生が、
麻雀に対して複雑な感情を抱きながらもある決意をもって麻雀部に入部し、
麻雀を打つことの楽しさに目覚めていく物語だ。
同時に映画版で描かれた県大会へ向けてのトレーニングも描かれる。
1話約20分なので全4話見ると、
80分ほどの青春映画を観たような気持ちになり、こちらも大満足の出来。
花びらが舞い、雨が降り、とどめに女子の真正面カットと美しさで
彩られた第1話から始まり、コミュニケーションの場として橋を使ったり、
アルバイトする姿や合宿の話なんかも入ってきて、
映画版のみならずこちらも王道の青春モノ。
ストーリーの展開を一校のみに絞っているので、
人によってはこっちの方を気に入る人もいるかもしれない。
テレビで放送することを前提としているからか、
麻雀の専門用語が台詞として出てくると説明の字幕が入るし、
画を飽きさせないように画面分割で対局中の面々の顔を同時に見せたりと、
演出に工夫が感じられて好感を持った。

そんな訳で原作もアニメも触れていないくせに
この実写版『咲 -Saki-』を存分に楽しんだ。
なぜこんなに楽しめたのかというと、
やっぱり脚本やそれを活かした演出、そして役者が良かったからだと思う。
アイドルや若手女優が多くを占める作品ではあるが、
適材適所の配役になっていたのではないだろうか。
興味のある方はとりあえずドラマの1話から是非どうぞ。

『THE NEXT GENERATION パトレイバー』EP12「大いなる遺産」ディレクターズカットを観ました。

※ネタバレ注意
本記事にはタイトルに記載した作品の最初から最後まで
に対する印象が書かれています。
前情報を一切知りたくない方は読まない方が良いかもしれません。



タイトルが長いですね。
12月2日、『THE NEXT GENERATION パトレイバー』全7章を詰め込んだ
DVD-BOXおよびBlu-ray-BOXが発売されました。
各章劇場公開時にソフト版が同日発売しながらも
「きっとBOXが出るはずだ……」と思いながら劇場に足を運んで
スクリーンで作品を観ていた自分としてはありがたい限りで、
もちろん購入させていただきました。

タイトルにあるEP12「大いなる遺産」のディレクターズカット版が
特典として収録されているというのも購入目的の1つですね。
ただこのEP12、章でいうと第7章だけはBlu-rayを買ってます。
筧利夫さんがカッコよかったので。筧さんはこのシリーズで好きな俳優になりました。
元々『踊る大捜査線』での新城管理官のような
怪しい雰囲気のヒール役が良いなぁとは思っていたのですが。

で、劇場で観た時の簡単な感想は以下に書いています。
一応完結したので『THE NEXT GENERATIONパトレイバー』の残りの話の感想を書く。
EP12は他の話と比べると本編時間が短いし(本編時間約30分)、
長編劇場版のシーンを使い回してたりしてあんまり評判は芳しく無いですが、
自分は嫌いではありませんでした。
なので「ディレクターズカット版も購入目的の1つ」とは書きましたが、
実はそんなに期待してなかったんですよね。
既存の映像に少し何かが追加されたぐらいだろうなぁと思ってました。
(ちなみにディレクターズカット版は約48分。18分ほどの増量ですね)

ところが! そもそも話の始まり方が違ってました。
劇場公開版は『機動警察パトレイバー』で
太田功演じる池水通洋さんのナレーションで劇場版2作目の
「幻のクーデター」について語られ、EP12が始まります。
しかしディレクターズカット版(以下、DC版)にはその「幻のクーデター」を
説明する下りは無く、シリーズの中の1話、といった感じで普通に始まります。
そこから整備班、特車二課が警視総監が倒れたという話を
ネタにした会話が繰り広げられます。
劇場公開版ではあまり出番が無かったんですけど、カットされてたんですね。
(『首都決戦』と『GRAY GHOST』みたいなもんですね)
話をしている内に話題がどんどん脱線していく、
グダグダなのに小気味良い会話は第1話を思い出しました。
泉野演じる真野恵里菜さんがゲームしながら
サラっと「バイアグラ」なんて単語を言った時には、
大田原と同じようにギョッとしましたね。
初代の泉だったら言ってないかも。どうだろう。

先述したようにDC版では特車二課と整備班の出番が増えてます。
ということはもちろんシゲさんや後藤田の出番も増えているのですが、
個人的にびっくりしたのは警備部・部長の海道と
その腰巾着である警備課長の宇野山の出番も増えていたことです。
よくよく考えてみれば警視総監が倒れて後継問題が浮上したら
彼らだって張り切る訳でして、劇場公開版にあった接待シーン後、
飯を食べながらどう二課を潰すかを思案するギャグ調の場面が追加されてます。
また飯か!」とツッコミたくなる人もいそうですが、
ここも1話との対比になってますね。
1話では犬のように大鍋に入れられた炒飯を食す特車二課が描かれてましたが、
12話DC版では高級そうな懐石料理を犬のように食べる部長課長コンビが観られます。
海道を演じる渡辺哲さんがマナーなんて知るか! と言わんばかりに
懐石料理を食べる姿はアレですね、ブルドッグを彷彿とさせましたよ。

あと第12話のメインどころともいえる後藤田と
「幻のクーデター」の首謀者である柘植の会話シーンにも少し追加がありました。
この会話シーンで後藤田は先代の後藤隊長に似ている、ということがより強調されます。
それによって「幻のクーデター」の回想が効果的に使われたように感じましたね。
聖書の言葉を暗唱する後藤田さんこと筧利夫さん、滅茶苦茶カッコいいです。
ここ、押井監督的には会心のシーンだったんではないでしょうか。

追加された各人の出番と会話を含めた12話DC版を見て感じたのは、
この回は全12話の最終回であると同時に長編劇場版と対になっているのでは、ということでした。
というのも、私には作中に登場する海道、宇野山、シゲさん、柘植、後藤田の五人が
長編劇場版に登場するカーシャ、泉野、高畑、南雲、後藤田の
役割と重ねられているように見えたからです。
顔の見えない柘植は南雲。
決意して彼らにとっての戦い=二課潰しに臨もうとする海道・宇野山は泉野とカーシャ。
後藤田を諭すシゲさんは高畑。
そしてただ一人舞台上で役者の変わらない後藤田。
このようにアクションの無い長編劇場版DC版の物語の一端を
おっさん達によって描いたのではないでしょうか。……なんて、考え過ぎかなぁ。

個人的に印象的なのはラストカットですね。
劇場公開版では後藤田が「嵐が来る……」と呟いて映るのが
劇場版の敵であるグレイゴーストなのですが、DC版ではその姿は出ません。
代わりに陸上自衛隊のヘリ3機が東京上空を飛ぶ映像が流れます。
このシーンは何かといえば、あくまで私の推測ですが、
姿の見えない消えたグレイゴーストを探す様子ではないでしょうか。
つまりこれこそが「嵐が来る前触れ」ですね。
長編劇場版で公安の高畑が
「グレイゴーストが消えた」という話をしてましたが、それを補完した形でしょうかね。
長編劇場版『GRAY GHOST』では先述した
それぞれの役割を担う役者が1人を除いて交代し、
最後の役者である灰原零が舞台に上った……と、自分は考えたりしました。

押井監督の演出はなが~い飯のシーンがあるかと思ったら
テンポ良い会話があったり、第3話『鉄拳アキラ』に
対抗するような文字演出があったりと、中々飽きさせませんでした。
見せ場となる後藤田と柘植のシーンはやっぱり最高です。
あと長編劇場版のシーン使い回しはありません。というか劇場公開版は
カットした分の穴埋めとして使ってたんですね。いやぁ、参ったなぁ。

長々と書きましたが12話DC版と長編劇場版DC版、
そしてこれまでの0話~11話を手中に収めたことで、
ようやく正式な形の『THE NEXT GENERATION パトレイバー』を観られるようになりました。
年末年始はこれで問題無しですね。……やること色々あって時間無さ気ですが。
本シリーズを観たことないけど興味のある方は
今回発売したシリーズBOXに収録された全12話+0話と
長編DC版こと『GRAY GHOST』を観た方が良いのですが、
これらを買い揃えるにはあまりにも値段が高いです。
いつか単体で発売orレンタルするか、CSかどこかで放送されることを祈ります。
個人的には『機動警察パトレイバー THE MOVIE2』→12話DC版→『GRAY GHOST』
の流れをオールナイト上映で劇場で観たいんですけどね。
あまりにもファン向けだから難しいかなぁ。


という訳で興味のある方は是非どうぞ。

戦争映画ベストテン!

男の魂に火をつけろ!」さんが行なっている毎年恒例の映画ベストテン企画。
今年も投票が始まったので参加することにしました。
今回は『戦争映画ベストテン』。

この企画を切っ掛けに少し考えたのですが、
自分って戦争映画をあまり鑑賞していないことに気付いてしまいました。
別に嫌いなジャンルって訳じゃないのに、
他のジャンル映画よりも後回しにしてしまっている感じがしなくもないです。
自分の観た数少ない戦争映画の中で(ソレはそもそも戦争映画なのか問題もあったりしますが)
印象的な作品を挙げたいと思います。


1.続・夕陽のガンマン(1966年 セルジオ・レオーネ)

2.この世界の片隅に(2016年 片渕須直)

3.レッド・アフガン(1988年 ケヴィン・レイノルズ)

4.戦場のピアニスト(2002年 ロマン・ポランスキー)

5.プラトーン(1986年 オリバー・ストーン)

6.クリムゾン・タイド(1995年 トニー・スコット)

7.プライベート・ライアン(1998年 スティーヴン・スピルバーグ)

8.ロード・オブ・ウォー(2005年 アンドリュー・ニコル)

9.イングロリアス・バスターズ(2009年 クエンティン・タランティーノ)

10.アメリカン・スナイパー(2015年 クリント・イーストウッド)


1はこの前観たばかり。
物語が大きく動き出す始まりにも戦争が絡んでるし、
主人公格2人が旅する中で常に戦争の匂いが充満しているのも妙に印象的。
クライマックスの決闘にはハラハラするのですが、
旅の終わりが墓地ってのも恐ろしい。

2は観たばっかりじゃねぇか! 
……という突っ込みを受けてしまう可能性が高いのは重々承知しています。
しかし、やはり本作に心を揺さぶられたのは事実。
人々の身近な暮らしをじっくり描きながら、いたるところで戦争の影を感じさせ、
空からは爆撃が降り注ぐ。ずっと続ていく日々の暮らしこそが
市井に生きる人々の戦いなんだということが真に迫ってくる作品でした。

3は旧ソ連のアフガン侵攻を描いたアメリカ映画(なのでソ連軍人の言葉も英語)。
『マッドマックス怒りのデスロード』に出てくる暴走車両の如く戦車が荒野を爆走し、
村落に襲撃をかける。
モンスターのように描かれる戦車に対して人間達が総力を結集して挑む、
戦争を背景とした戦車狩り映画の傑作。

4はただピアノを弾きたいだけなのに弾かせてくれない哀しさ。
同時に主人公にとっての最大の武器が「ピアノ」であることも泣かせる。

5はベトナム戦争モノですね。
戦闘シーンが壮絶なのはもちろん印象的なのですが、
個人的にはその戦闘以外、特殊状況下でのある種閉鎖された人間関係のいざこざに
目がいきました。

6は架空の状況を描いているけれども、
国家間の緊張状態を背景に揺れ動く人間達の心理を描いているし、
これも戦争映画……ではないでしょうか。

7はノルマンディー上陸作戦が「地獄」という言葉で
表現するのも生温いくらいに壮絶さに溢れていて、
観る人の心をゲンナリさせながら掴んで離さないのが恐ろしいです。
冒頭だけで映画1本分鑑賞したような気分になります。

8は一度武器を売り始めたら、
どこまでもどこまでも「戦争」が背中についてくる感じが非常に恐ろしく、
終わり方含めて妙に印象に残った一作。
ホラー映画を観たような気持になります。

9は戦争という状況を楽しむ者、戦争によって全てを奪われた者の双方が描かれ、
どんな場所でも一瞬にして戦場に様変わりしてしまう緊張感が凄まじかった。
映画の中で映画でしか出来ないケリのつけかたを見ましたね。

10は淡々と描かれる物語が淡々と狙撃手を務める主人公の姿と重なって、
逆に深く心に残りましたね。


以上のように書き出してみましたが、戦争それ自体を描いた作品よりも、
戦争によって多大な影響を受けてしまった人々の物語の方が個人的には好きみたいです。
『レッド・アフガン』も戦車の爆走が凄いのと同時に、
戦場での出来事によって人間の精神性が豹変していく様や
生まれるはずの無かった友情を描いていますし。
後は描写が攻めた戦争映画とかですかねぇ(『プライベート・ライアン』とか)。

ちなみに「戦争に多大な影響を受けてしまった人々の物語」でありながら、
「描写もかなり攻めている」作品が『この世界の片隅に』ですからね。
だから入れざるを得ませんでしたよ。好き、大好きです。

以上、集計大変かと思いますが、よろしくお願いいたします!

全く更新していなかったので『君の名は。』以降に鑑賞した映画の感想を簡単に残す。

『君の名は。』鑑賞後も劇場にはちょくちょく足を運んでいたのにも関わらず、
このブログを全く更新しないまま。ページを開けばトップに出るのは記事ではなくて広告。
アラートのように「あ、しまった!」と気付かされた次第であります。
ということでタイトル通り、最近観た作品の感想を簡単に残します。


『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影』
前作を観ていないのにも関わらずに鑑賞。
基本知識は昔見ていたアニメとスーパーファミコンで発売していたゲーム版のみ。
じゃあなんで観に行ったのかといえば、
上2つに登場していた敵キャラクターが本作から登場し、
大分自分の知っている要素が予告編から垣間見えたので、足を運びました。
あと評判も良かったので。
とにかく画面の中でありとあらゆるものが何かしら動きまくっています。
だから非常に軽快に物語が展開していて気持ちが良い。
落ちる、上がる、投げる……等々の色んなアクションも激しいながら見やすくて、
ジェットコースタームービーとはまさにこのこと! と思いましたね。
本国での興収があんまり良くなくて続編が
作られないかもしれないらしいですが、観たいですねぇ。

『超高速! 参勤交代リターンズ』
こっちは前作を観ていて、そちらは笑いあり涙あり本格的な殺陣ありと、
かなり楽しめた娯楽活劇。今回はその続編で、前作を観ていることが
必須なところから物語が始まります。
前作以上にアクションも豊富になって見応えのある殺陣にワクワクする一方、
時間制限サスペンスでハラハラして前作とは一転してそういう要素が無くなり、
話の勢いがかなりパワーダウンしてしまった印象。
役者陣は素晴らしかったのでこの面子で
全く別の新作を作るでもよかったような気がします。

『スーサイド・スクワッド』
海の向こうで公開してから色んな評判がどんどんネットを介して日本に流れてきて、
その情報に一々ため息を漏らしながらも観に行った一作。
批判されている部分も確かに分かるなぁと思いながらも痺れる描写もあったりして、
今年の自分にとっての偏愛映画枠にランクイン。
やっぱりキャラクターが良いとドタバタしてるだけでにやついてしまいます。
逆にいえば、キャラクターに依存し過ぎて物語の盛り上がりを
放棄しているといっていいのかもしれないですが。
追加シーンを加えたエクステンデッドカット版なるものが出るそうですが、
製作会社のワーナーブラザーズはもう少し
マーベル映画の作り方を学んだ方が良いと思いました。
バットマンさんに説教していただきたい。

『怒り』
予告の時点から「私は傑作です!」という宣言が画面から流れてきているようで、
そのあまりの力強さに思わず劇場に足を運んだ一作。評判も良かったので。
確かに評判通り役者陣の熱演は素晴らしく、と同時にあまりにも濃かったです。
だから素晴らしいんだけどみんな味が濃過ぎて「じゃぁ誰が良かった?」といわれると、
濃い面子の中で純朴な演技をして結果的に印象に残る薄味になった佐久本宝さんが
良かったなぁと思いました。
濃いのは演技だけでなくて坂本龍一さんの音楽も素晴らしいのですが
やっぱり胃もたれするほど濃く「そこまで鳴らさなくて良いのでは?」と思ったり。
あと別々の場所で起こる3つの物語を編集して
1つのタイムラインに乗せた構成にしてるのですが、
ある物語からある物語へ転換する飛び方が気になるほどの違和感があり、
そして1本のように見せている割にはエモーショナルが生まれてる感じもせず、
どうせなら完全オムニバスにした方が良かったのではと思いました。
ソフトでそういう風に収録されないでしょうか。

『こえの形』
『君の名は。』は最大瞬間風速的ロマンチックな
気持ち良い映画だと思っているのですが、こっちはボディブローのように
ジワジワと効いてくる作品でした。鑑賞直後も後を引っ張る感じ。
登場人物がみんなどこか駄目な部分を持っていて、それが生々しく、
そんな彼らが感情の反発と受容を繰り返すので色々と揺さぶられました。
手話を扱っていますが、色んなコミュニケーションの形を描いた傑作なのではないかと思います。

『CUTIE HONEY -TEARS-』
これ監督が2人いて、そのうちの1人が
国内トップクラスのCG製作チーム『白組』の人なんですよ。
舞台が近未来の街なのでCGがふんだんに
使われているのですが、かなり良いVFXで驚きました。
内容的にそんなに大予算組まれている訳ではないと思うのに
撮影場所を工夫したりして、近未来感をちゃんと演出していて良かったですね。
ただ『キューティーハニー』かといわれるとかなり違うような気がします。
上層と下層に分かれた街で、下層の人たちが上層に乗り込む反体制ムービーといいますか。
一応ヒーロー映画っぽい要素はありますけどね。

『SCOOP!』
テレビ朝日が製作に関わっていて驚きました。
音楽が良くてサントラも買っちゃいましたよ。福山雅治さんがワイルドに決めてましたね。
前半は週刊誌に載せる為の写真を二階堂ふみさん演じるアシスタントと共に撮りまくり、
爽快感ある展開が続きます。それが終盤に向けてお仕事ムービーから
捨てきれない男の友情ムービーに変わっていくのは驚きましたね。
ただ前半で撒いた要素を後半で回収することに終始しちゃってる感じがして、
中盤からパワーダウンしていったように感じたのが残念でした。
あと映画全体でいうと1つ1つのエピソードが連続していないといいますか、
1つだけで完結している印象。これ出来ることならば
連続ドラマで観たかったなぁと思いましたね。
30分ぐらいの深夜枠の連続ドラマだったら、
上に書いた印象もプラスに転じていたかもしれないです。

『HIGH & LOW THE RED RAIN』
いま日本でこんなアクション映画が観られるとは思いませんでしたよ。
とにかくいえることは雨宮兄弟、最強! ということ。
肩揺らしながら敵陣に向かう感じに『あしたのジョー』のノーガード戦法で
ジワジワと歩いてくる矢吹丈を見ましたね。
あと割と意識的にマーベル映画っぽい次回へ続く引きをやるんだなぁと思って、
そこが興味深かったです。

『ダゲレオタイプの女』
黒沢清監督の作品は『リアル 完全なる首長竜の日』から
ハマってしまいましたが、今回が近年の中で一番最高に感じられた一作でした。
今までは「~的な部分はイマイチだけど、ここが最高だから良い!」
というのがあったりしまして。『セブンスコード』は素晴らしかったですけどね。
というかアレがこれを観る前までの近年での「最高!」
と思えた作品でした。次点で『岸辺の旅』。
この監督には定期的にオリジナル撮って貰いたいなぁと祈るばかりです。

『デスノート Light up the NEW world』
頭脳戦を描いた前作から10年経って、
続編は前作肉体派の面々が頑張って頭脳戦をやろうとする話になりました。
中途半端にそういう要素を入れるよりも、
「デスノートに名前を書く」という行為にクローズアップして、
純粋なアクション映画にしてしまった方が良かったのではないでしょうか。
それだったら多分私この映画好きになっていたかもしれないです。
でも脚本以外の監督、音楽、役者は素晴らしかったです。
演技に関して色々言われがちな東出昌大さんですが、
もうこの人は立派な俳優さんだと思いますよ(なんて偉そうですが)。
正直これからの出演作は気になり始めてます。


という訳でざっと振り返りました。
どれも満足度が高くて「2016年凄い!」と思わざるを得ません。
今週からは『ボクの妻と結婚してください。』
来週は『この世界の片隅に』と個人的な注目作が目白押し。
12月31日まで映画から目が離せないですね。
興味があれば是非劇場へどうぞ。
プロフィール

ヤギメロ

Author:ヤギメロ
映画とか本とか、色々好きな者だす。

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