『THE NEXT GENERATION パトレイバー』EP12「大いなる遺産」ディレクターズカットを観ました。

※ネタバレ注意
本記事にはタイトルに記載した作品の最初から最後まで
に対する印象が書かれています。
前情報を一切知りたくない方は読まない方が良いかもしれません。



タイトルが長いですね。
12月2日、『THE NEXT GENERATION パトレイバー』全7章を詰め込んだ
DVD-BOXおよびBlu-ray-BOXが発売されました。
各章劇場公開時にソフト版が同日発売しながらも
「きっとBOXが出るはずだ……」と思いながら劇場に足を運んで
スクリーンで作品を観ていた自分としてはありがたい限りで、
もちろん購入させていただきました。

タイトルにあるEP12「大いなる遺産」のディレクターズカット版が
特典として収録されているというのも購入目的の1つですね。
ただこのEP12、章でいうと第7章だけはBlu-rayを買ってます。
筧利夫さんがカッコよかったので。筧さんはこのシリーズで好きな俳優になりました。
元々『踊る大捜査線』での新城管理官のような
怪しい雰囲気のヒール役が良いなぁとは思っていたのですが。

で、劇場で観た時の簡単な感想は以下に書いています。
一応完結したので『THE NEXT GENERATIONパトレイバー』の残りの話の感想を書く。
EP12は他の話と比べると本編時間が短いし(本編時間約30分)、
長編劇場版のシーンを使い回してたりしてあんまり評判は芳しく無いですが、
自分は嫌いではありませんでした。
なので「ディレクターズカット版も購入目的の1つ」とは書きましたが、
実はそんなに期待してなかったんですよね。
既存の映像に少し何かが追加されたぐらいだろうなぁと思ってました。
(ちなみにディレクターズカット版は約48分。18分ほどの増量ですね)

ところが! そもそも話の始まり方が違ってました。
劇場公開版は『機動警察パトレイバー』で
太田功演じる池水通洋さんのナレーションで劇場版2作目の
「幻のクーデター」について語られ、EP12が始まります。
しかしディレクターズカット版(以下、DC版)にはその「幻のクーデター」を
説明する下りは無く、シリーズの中の1話、といった感じで普通に始まります。
そこから整備班、特車二課が警視総監が倒れたという話を
ネタにした会話が繰り広げられます。
劇場公開版ではあまり出番が無かったんですけど、カットされてたんですね。
(『首都決戦』と『GRAY GHOST』みたいなもんですね)
話をしている内に話題がどんどん脱線していく、
グダグダなのに小気味良い会話は第1話を思い出しました。
泉野演じる真野恵里菜さんがゲームしながら
サラっと「バイアグラ」なんて単語を言った時には、
大田原と同じようにギョッとしましたね。
初代の泉だったら言ってないかも。どうだろう。

先述したようにDC版では特車二課と整備班の出番が増えてます。
ということはもちろんシゲさんや後藤田の出番も増えているのですが、
個人的にびっくりしたのは警備部・部長の海道と
その腰巾着である警備課長の宇野山の出番も増えていたことです。
よくよく考えてみれば警視総監が倒れて後継問題が浮上したら
彼らだって張り切る訳でして、劇場公開版にあった接待シーン後、
飯を食べながらどう二課を潰すかを思案するギャグ調の場面が追加されてます。
また飯か!」とツッコミたくなる人もいそうですが、
ここも1話との対比になってますね。
1話では犬のように大鍋に入れられた炒飯を食す特車二課が描かれてましたが、
12話DC版では高級そうな懐石料理を犬のように食べる部長課長コンビが観られます。
海道を演じる渡辺哲さんがマナーなんて知るか! と言わんばかりに
懐石料理を食べる姿はアレですね、ブルドッグを彷彿とさせましたよ。

あと第12話のメインどころともいえる後藤田と
「幻のクーデター」の首謀者である柘植の会話シーンにも少し追加がありました。
この会話シーンで後藤田は先代の後藤隊長に似ている、ということがより強調されます。
それによって「幻のクーデター」の回想が効果的に使われたように感じましたね。
聖書の言葉を暗唱する後藤田さんこと筧利夫さん、滅茶苦茶カッコいいです。
ここ、押井監督的には会心のシーンだったんではないでしょうか。

追加された各人の出番と会話を含めた12話DC版を見て感じたのは、
この回は全12話の最終回であると同時に長編劇場版と対になっているのでは、ということでした。
というのも、私には作中に登場する海道、宇野山、シゲさん、柘植、後藤田の五人が
長編劇場版に登場するカーシャ、泉野、高畑、南雲、後藤田の
役割と重ねられているように見えたからです。
顔の見えない柘植は南雲。
決意して彼らにとっての戦い=二課潰しに臨もうとする海道・宇野山は泉野とカーシャ。
後藤田を諭すシゲさんは高畑。
そしてただ一人舞台上で役者の変わらない後藤田。
このようにアクションの無い長編劇場版DC版の物語の一端を
おっさん達によって描いたのではないでしょうか。……なんて、考え過ぎかなぁ。

個人的に印象的なのはラストカットですね。
劇場公開版では後藤田が「嵐が来る……」と呟いて映るのが
劇場版の敵であるグレイゴーストなのですが、DC版ではその姿は出ません。
代わりに陸上自衛隊のヘリ3機が東京上空を飛ぶ映像が流れます。
このシーンは何かといえば、あくまで私の推測ですが、
姿の見えない消えたグレイゴーストを探す様子ではないでしょうか。
つまりこれこそが「嵐が来る前触れ」ですね。
長編劇場版で公安の高畑が
「グレイゴーストが消えた」という話をしてましたが、それを補完した形でしょうかね。
長編劇場版『GRAY GHOST』では先述した
それぞれの役割を担う役者が1人を除いて交代し、
最後の役者である灰原零が舞台に上った……と、自分は考えたりしました。

押井監督の演出はなが~い飯のシーンがあるかと思ったら
テンポ良い会話があったり、第3話『鉄拳アキラ』に
対抗するような文字演出があったりと、中々飽きさせませんでした。
見せ場となる後藤田と柘植のシーンはやっぱり最高です。
あと長編劇場版のシーン使い回しはありません。というか劇場公開版は
カットした分の穴埋めとして使ってたんですね。いやぁ、参ったなぁ。

長々と書きましたが12話DC版と長編劇場版DC版、
そしてこれまでの0話~11話を手中に収めたことで、
ようやく正式な形の『THE NEXT GENERATION パトレイバー』を観られるようになりました。
年末年始はこれで問題無しですね。……やること色々あって時間無さ気ですが。
本シリーズを観たことないけど興味のある方は
今回発売したシリーズBOXに収録された全12話+0話と
長編DC版こと『GRAY GHOST』を観た方が良いのですが、
これらを買い揃えるにはあまりにも値段が高いです。
いつか単体で発売orレンタルするか、CSかどこかで放送されることを祈ります。
個人的には『機動警察パトレイバー THE MOVIE2』→12話DC版→『GRAY GHOST』
の流れをオールナイト上映で劇場で観たいんですけどね。
あまりにもファン向けだから難しいかなぁ。


という訳で興味のある方は是非どうぞ。
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Author:ヤギメロ
映画とか本とか、色々好きな者だす。

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