『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』を観ました。

タイトル長いですね。

『魔法少女まどか☆マギカ』は2011年に放映されたTVシリーズの作品。
「魔法少女」と銘打ってはいるものの、およそその冠やキャラクターデザインからは
想像できないハードな展開と壮大な設定、過酷な運命に立ち向かう少女達の姿が描かれました。
私もTV版は毎週欠かさず見ておりまして、中々面白い作品でしたよ。

放送終了後も人気は続き、総集編的劇場版が前後編で公開され、
今年続編である新作映画が公開されました。総集編ではなく、紛れもない「続編」。
TV版を追っかけ、劇場版も後編だけは観た自分なので、これは行くしかないと出掛けてきました。
お客さんがいっぱいいてびっくりしましたね。思っていた以上に人気のバロメータが高い! と。

これ以降はボカシ気味ではあるもののちょっとしたネタバレがあるのでご注意を。
あとあまり詳しくあらすじ説明をしていないので……そこは申し訳ありません。
公式サイトはこちら


とりあえずこの作品を観終わってから考えてみると、三つのパートに分けることが
出来るのではないかと思いました。


・前半:正統派魔法少女モノ
・中盤:押井守的雰囲気
・後半:( ゜Д゜)……。



まず前半について。
元々『魔法少女まどか☆マギカ』という作品は先にも述べたように、
「本当に『魔法少女モノ』かよ!?」と驚愕するほどの展開と設定が魅力の一つでした。
だからこそそれに夢中になった人達が多かったと思うのですが、そういった人達の中には少なからず、
こういう妄想・想像をした人や夢見た人もいるかもしれません。
この面子で、ふつうの魔法少女モノを見てみたい!」……と。
(前作序盤は既に不穏な空気感ですし、3話ではそれが早々にピークを迎えますからね……)

今作の前半は、清々しいくらいに真っ当な魔法少女的物語が展開されます。
魔法少女である女の子達の友情やチームワーク、学業と戦いの両立、
悪の存在「ナイトメア」とのファンシーな戦闘パート……。
実はこれを観に行った前日に高評価な劇場作品『劇場版 美少女戦士セーラームーンR』を
初鑑賞したのですが(傑作! 満足感高し!!)、同じものを観ているような気持ちになりました。
5人の主要登場人物達が魔法少女に変身するパートは中々良かったです。

しかしこの『まどマギ』シリーズは上げて落とすのが醍醐味
主人公的存在「暁美ほむら」が自分のいる世界に疑問を持った時、物語は中盤戦へと流れ込みます。


その中盤は「自分達が住む街、そして生きている世界は果たして本物なのか?」という謎を
解き明かしていく展開をみせます。
ここの辺り、個人的には押井守監督の『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』
その他の作品群を思い出さずにはいられませんでした。

いつまでも隣町に着かずに周回し続けて結局主人公達が住む街のバス停にやってくる路線バス、
そのバスに乗った登場人物達が大きな橋の下を通り過ぎる描写、
ショーウィンドウの向こう側にいる顔のないマネキン……。偶然? とは思いつつもやっぱり
「おっ! あっ!」とあくまで心の中で声を出していました。
魔法少女の一人「美樹さやか」と暁美ほむらによる世界の謎をめぐる長台詞の応酬は、
「脚本書く前に『機動警察パトレイバー2 the Movie』でも観たんじゃなかろうか?」と
錯覚してしまうほどでした(すいません、馬鹿ですね)。


そして色々なことが判明してなだれ込む後半戦。
クライマックスの戦闘シーンはもう大迫力でして、これは実際観てもらいたいですね。

ストーリーは……いやぁ、驚かされました。本編時間も残りあと少しというところで、
物語は大どんでん返しな展開を見せます。これの鑑賞一回目の人はびっくりするでしょうし、
実際私もそうなったのですが、複雑にそして歪んだ人間の心理がどんどん明るみに出ていくので
見応えはありましたよ。そこら辺は終始「はーっ……」とハラハラしっぱなしでした。
ただ人によっては「ふざけるな馬鹿野郎畜生!!」となる可能性も
なくはないような気もします。でも一方で「まぁそうなるかもなぁ」と思えたりする不思議。


とにかくストーリーは賛否分かれることは間違いなし。
けれどこの映画はそれだけが目を惹く要素ではありません。
作家ユニット「劇団イヌカレー」が関わっているであろう異空間の描写は本作ではますます磨きが
かかっており、ファンシーかつグロテスクな世界が広がります。これが『まどマギ』の大きな魅力の
一つだと思うので、こんなに堪能できるとは! と思いました。
終盤のある人物の心理状態と重なった異空間は、軽いトリップ体験です。

また、魔法少女達の戦闘シーンも素晴らしい。
各々が持っている武器を最大限に有効活用した戦いは、観ていて面白いです。
特に魔法少女の一人「巴マミ」と暁美ほむらの銃対決が個人的超ハイライト。
ガン=カタを彷彿とさせる接近戦もそうですが、
銃弾の雨と時間停止能力の化学反応は見逃すことは出来ません。


『まどマギ』シリーズは今後も展開を続けていく、らしいです。
しかし終わってから考えてみると、残ってることといえばほんの少ししかないんですよね。
超個人的には、「別にこれで完結でもいいんじゃないか?」なんて風に考えちゃったりしています。
というのも、終盤では続編を見据えたと思われる描写が次々となされていくのですが、
それは同時に各登場人物達の今後の暗示にもなっているように思えてくるのです。
「あの人が指につけたもの」とか「あの人とあの人が一緒にいる」とか
「あの人が結局色々と悟るところ」とか、「あの人があんなところに座ってる」とか
「あの人とあの人が一緒にいる」とか……。あと、「落ちた」りね。
それでもう後は想像で補完出来るんじゃないかと。
もちろん続編やるなら観に行きますけれども。

いくら自分の思い通りに世界を作り直そうとしても、結局はどうなるものでもないやるせなさと、
自分の本心に従ったはずなのにそれでもなお埋めようのない孤独感がある……。
そんなダークかつ凄い展開を終盤に畳み掛けるようにやられちゃったんで、
とにかくこっちは興奮しっぱなしでした。それだけは伝えたい!


とにかく続編モノとしてもオリジナル作品としても、非常に良い作品でした。
TVシリーズ(と総集編の劇場版)で観てみたかったもの・
スタッフ側がやりたいと思っていたのかもしれないことが存分に出た濃い映画だったと思います。
続いていくのであれば、これがピークにならないことを祈るのみです。



入場者特典は「ほむら&まどか」でした。スタンダード、かな?
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