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実写版『進撃の巨人』(前編)を観た。/トラウマ必至の恐怖と地獄の映画

実写版『進撃の巨人』を観に行きました。
原作は同名の人気漫画です。
この実写化の前にアニメにもなっています。
私は原作は読んだことは無いのですが、アニメ版は放送当時に視聴していました。

そんな自分が観に行っても大丈夫だろうか、というのはあったのですが。
個人的には非常に楽しめた……というか、タイトル通り恐怖に染まった映画でしたね。
前編の時点で今年のベスト候補の1本です。
公式サイトはこちら


<自分の中の2つのハードル>
先に書いた通り、私は『進撃の巨人』はアニメ版しか見たことがありません。
そんな自分が感じた『進撃の巨人』の魅力は以下の2つです。
(1)巨人たちの気持ち悪さ
(2)立体起動装置の描写
これが良いかどうかが、この作品に対する自分の中のハードルでしたね。

(1)巨人たちの気持ち悪さ
一言で表すなら恐ろしく気持ち悪くて、素晴らしい。
赤ん坊型から大人型まで、様々な巨人達が子どものように
人間に群がる様子は言葉通りに圧倒的な地獄です。

巨人は無慈悲に人間を摘まみ、引っ張り、食べます。
人間達はケンタッキーのフライドチキンのように割かれ、
フライドポテトの如く口に入れられていくのです。
当然人間は巨人に噛まれる度に血は噴き出る……
もう噴き出るなんてものではなく、洪水か滝ですよ。
「映倫? ナンダソレハ」と言わんばかりの流血描写には乾いた笑いしか出ません。

もしもこれを自分が子どもの頃に見ていたら、
確実にトラウマになっていたことでしょう。
血がドバドバァーッ! と出るところはもちろんですが、
特に醜い巨人の顔と身体は夢に出るレベルです。今日の夢に出たらどうしよう……。

ところで、昔この巨人に似たようなものを観た気がするなぁとずっと考えていました。
で、書いている途中に思い出しました。
それは、黒沢清監督作品『回路』に出てくる幽霊です。
その幽霊はデカくも無ければ外見も本作の巨人とは全く違います。
しかし近付いてきて欲しくない「不気味さ」「恐ろしさ」「現実と違うことによる違和感」
という点で共通している気がしましたね。
あの巨人たちが逆再生によって歩いていたら、どんな風になっていたんでしょう。


(2)立体起動装置の描写
最初に特報を見た時は立体起動装置を使う主人公の姿が
画面の全体を占める映像が使われていたので、どんな動きをするのか未知数でした。
実際に本編を観るとそんなに酷くないなと思いました。というよりむしろ、良いです。
アニメ版にあった舞う姿の華麗さがあるかと尋ねられると、ちょっと首を傾げてしまいますが、
極めて漫画的な無茶な装置を生身の人間が使って戦ったらこうなるかもな、という風には思いました。

という訳で以上の2つはとても良かったので、
既に自分の中のハードルを超えた本作に対して好意的な印象を持っています。


<どん底からの宣戦布告>
この映画は、主人公「エレン」の転落と復活の物語でもあります。
壁に囲まれた現状に不満を感じ、壁の向こう側に憧れを抱いたエレン。
紹介された仕事もロクに続かない、現代に置き換えたらダメダメな普通の青年です。
そんな彼の狭い世界は、壁が壊され巨人が街に侵入してきたことで終わりを迎えます
(ここは壊された壁の瓦礫が隕石のように地上に降り注いでくるので、とんでもない終末感)。

エレンはどんどん「転落」していきます。
故郷を失い、淡い恋心を抱く相手を1度失い、その子によって戦う理由すら失います。
仲間を助けた結果巨人に喰われ最後は自分自身すら失いかけたその時、
エレンは自分自身をここまで追い込んだ世界に対して「宣戦布告」します。

劇中世界で「死」を意味する巨人に喰われることを経験して、
エレンは「復活」します。
この死にかけてからの再生という一連の流れが
CGと特撮を駆使したおどろおどろしい場面になっており、まさに地獄の極致です。
最後の粘液にまみれたエレンは生まれたばかりの赤ん坊のように叫びます。
ここでエレンは戦士として生まれ変わった……のではないでしょうか。

「復活後」のエレンが見せる巨人との戦いは大迫力であると同時に、
溜まりに溜まってぐちゃぐちゃになった泥沼の気持ちが爆発しているようにも見えました。
咆哮するところは個人的にはゴジラを彷彿とさせ、
まるでウルトラマンとゴジラが合体しているようでしたね。


<その他良かった部分&悪かった部分>
・普通の人間である作業員達が、それぞれが持つ能力を活かして
 協力して巨人を倒すのが良いです。
 逆に言えばそうでもしないとほとんどの人達は巨人を倒すことが出来ません。
 だからエレンとその仲間たちの活躍を観たい人には不満が残るかもしれないです。
 逆に私はこれぐらいの方が絶望感があって良いと思いました。

・本作の前線で戦う人達は「常人」ということがかなり強調されています。
 彼らのほとんどは巨人と戦った経験が無く、戦士としての意識も薄いことが描写されます。
 喋るなと言われたのに小声で喋ったり、ひと気の無いところでイチャついたり……。
 巨人の登場でアタフタしているところなんて最たるものですね。
 そんな彼らが後編でどのように成長するのかも注目です。

・数多くの巨人が襲い掛かってる状況の中で隠れもせずに集団で話しているシーンは
 「物陰に隠れて話した方が良いのでは?」と思わなくもなかったです。

・ヒロイン「ミカサ」の傷を持った設定やオリジナルキャラ「シキシマ」の存在など、
 映画のオリジナル要素が個人的にはかなり気に入りました。
 あそこまでの代償を払わなければエレンはミカサと同じ位置に立てない、
 そう考えるとかなり悲しくなります。

・あるものを捨てる代わりに(エレンは絶対にアレを捨ててない)
 子どもの父親にされかけるところも別の意味で地獄だなと思いました。
 ただ、さすがに現れたことに気付かないのはどうかと。足音で気付くと思うのですが。
 
・粘液描写が凄いです。
 そしてその粘液が女性の顔にかかる描写が非常に多い。
 これは明らかに色々と狙っているでしょう。

・桜庭ななみさん演じる「サシャ」は原作にもいるキャラ。
 ただしアニメで見た時と印象は全然違いました。
 じゃがいもで作られた料理を口いっぱいに頬張って食べる姿は
 完全に子ども。まぁそれが良いんですが。
 この女優さんは声優やったり時代劇で鍛えられたり、
 着実に役者としてスキルアップしていっているのが凄いですね。

・やっぱり訓練生時代も観たかったですね。
 この制作陣でしたらあと10分あれば普通に描けた気がします。
 そこはdtvの配信ドラマを見るしかないのでしょうか……・。


<まとめ>
前編はエレンが映画のタイトル通り「進撃の巨人」として復活するまでの話でした。
だから大枠の話はそんなに進んでいないですし、
むしろ後編へ繋がるネタのばら撒きがほとんです。
なぜエレンは巨人になることが出来たのか? この世界の秘密とは?
エンディングで流れた予告を観る限り、それらが後編で明かされるのでしょう。

巨人達の恐ろしさがそのまま映画の面白さに繋がっている気がしました。
そして溜めて溜めて溜めて……からの大復活にはクルものがあります。
CGと特撮を上手い具合に融合させ迫力ある地獄を見せてくる一作です。
興味があれば是非どうぞ。ただし、血に注意。


『東京無国籍少女』といい、最近流血するものばかり観ているような……。
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