舞台版『鉄人28号』 感想 (ネタバレ有り)

NHK-BS2で深夜にやっていたので見ました。
鉄人28号自体は私は原作者『横山光輝』先生の漫画を読んだ事は無く、
見たものといえば『今川泰宏』という方が作ったアニメ『鉄人28号』(TVシリーズと劇場版の両方)
しか見たことありません。そんな自分がなぜ見ようと思ったのか。

それはこの舞台の演出・脚本が、『スカイクロラ』や『パトレイバー』や『うる星やつら』で有名な
『押井守』だったからです。
この人の脚本というのは良くも悪くも独特であり、とっつきにくいと感じればとことんとっつきにくく、
面白いと感じる人いればズブズブ嵌る、そんな感じのものです。
そんな人の作った舞台には少なからず興味があり、そういうことで怖いもの見たさかつ全く期待しないで視聴しました。

※お話のネタバレなんで字を隠します。
この舞台の登場人物の一人である敷島博士は科学の発展による輝かしい未来っていうのを信じていて、
主人公の金田正太郎少年もそれを信じ、それこそが正義と純粋無垢に信じていました。
そして鉄人28号はそんな『希望の象徴』として存在しているように自分には見えました。
しかしテロリスト集団『人狼党』のボスである犬走一直はそんな正太郎少年の心を惑わします。
戦後を乗り越え東京オリンピックを間近に控えた東京の未来が見えない、と言って。
正義と悪の二つの間で揺れ動く正太郎少年、しかし女立喰師(ここでこういう人が出るのが押井氏らしい)の言葉で自分自身を信じることを決めた正太郎少年は、東京オリンピック開会式で飛ぶ予定にありながら『人狼党』の工作により飛べなくなった、戦闘機ブルーインパルスの代わりに飛ばす事になった鉄人28号の操縦機を握ります。それを邪魔する為に現れる『人狼党』。それでも正太郎少年はなんとか鉄人を空に飛ばしました。
時を2008年に移し、鉄人28号は東京の空を無事に飛びはしましたが、
ジェットエンジンが途中で切れてどこかへ消えてしまいました。そして一心同体であった正太郎少年も、いつの間にか姿を消しました。正太郎少年を探し続け、盲目の老人になった敷島博士。
敷島博士は、確かに東京は発展した。しかし、その発展はかつて私達が夢見た発展ではないのでないか。もう一度その空に飛んでくれ鉄人と叫びながら絶命します。
同時に現れる、百合の花を持った女。『慟哭の巨人』というこの舞台のメインテーマといっても過言ではない曲を歌い、飛べ鉄人と叫んで物語は終わります。

※覚えてるままに書いただけなんで間違ってるところ、語りきれてないところもあります。

思っていたよりも悪くなく、特に飽きる事も無く最後まで見ることが出来ました。
ただ鉄人がガシガシ動いて正太郎少年が少年探偵らしく大活躍するって感じを期待してる人は駄目かもしれない。なんというか作品後半から~結末のところまで淡々と進んでいく感じなので。
またこの舞台で一番印象に残っているのは、最初と最後に歌われた『慟哭の巨人』という曲です。
この曲はこの舞台の物語を最大限に表した曲ではないか、と思っています。
これに限らずこの舞台では結構良い曲が多くて、サントラが欲しいと思いました。

・以下余談
①正義と悪を語る二人の男の間で揺れ動く正太郎少年はなんか少年ってより乙女に見えた。
 正太郎少年を諭す女立喰師の存在によってますます乙女って感じに思えましたよ。
②大塚署長が、演じたサンプラザ中野くん氏の体格のせいか大塚署長ってよりもTV版パトレイバーのOVAにある『火の七日間』に出てくる軍服姿のシバシゲオに見えた。
③終盤で少し動いた鉄人は少ししか動いてないのにとってもカッコよかった。
④元々映画でやろうとしたお話だったらしいが、どんなものになるか是非見てみたかった……。



実写映画版『鉄人28号』が色んな意味で怖くて見れない
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(2008/05/21)
粟野史浩西村知道

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