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番狂わせ、つまりジャイアント・キリングですね。

『番狂わせ 警視庁警備部特殊車輌二課』という小説を読みました。
作者は『スカイ・クロラ』『アヴァロン』でお馴染みの映画監督『押井守』さん。
その押井さんが監督を務めた作品の一つに『機動警察パトレイバー』があります。
この作品はメディアミックス作品として、アニメ・漫画・ゲームなど様々なメディアで展開されました。
押井さんは最初に出たOVAシリーズ6話分と映画二本の監督、更に関連作品の脚本をやりました。
また、パトレイバーの映画『機動警察パトレイバー2 the Movie』の小説版を執筆したこともあります。
そんな押井さんが『ミニパト』の脚本を担当して以来、久しぶりにパトレイバー関連の作品を手掛けました。
それが小説『番狂わせ 警視庁警備部特殊車輌二課』です。

この小説、タイトルに『機動警察パトレイバー』が入っておりません。
しかし機動警察パトレイバーの世界観を使っていますし、時代設定的には先程挙げた
『機動警察パトレイバー2 the Movie』の10年後です。つまり紛れも無くパトレイバーの小説。
でも『機動警察パトレイバー』ってタイトルが入っていないので、その作品に出ていた登場人物のほとんどは
全く出てきません。唯一出てくるのは整備班班長のシゲさんという人です。
でもこの作品の主人公『泉野 明』が「昔特車二課にはこんな人達がいたらしい」といった形でパトレイバーの
登場人物の名前は出てきます。
(ネタバレ)でも皆警察去っているんですよねぇ。辞めた後何をしているんだろう。(ネタバレ)

日本じゃ珍しい(らしい)サッカー小説です。押井さんは大のサッカー好き。
膨大なサッカー薀蓄が事件と絡み合って解決に向かっていきます。
サッカー薀蓄の分量がとんでもなく多いので、サッカーに詳しくない人からしたらさっぱりです。
私もサッカーは全く知らないという訳ではないですが、この小説に書かれている薀蓄に付いて行くのは大変です。
でも面白く読めたのは、展開自体が意外にスピーディーだったからですかね。

『機動警察パトレイバー』はリアル系ロボットアニメです。レイバーという二足歩行ロボットが出てきます。
押井さんはそのレイバーがそんなに好きではないようです。その思いがこの小説からも滲み出てます。
ですんで、レイバーの活躍はほぼありません。そもそも世界観自体がレイバーという存在を否定しています。
しかしかといって、全く無いというわけではありません。ちゃんとレイバーが活躍するシーン、あります。
その活躍の仕方も個人的には結構好きでした。一応読む人のことを考えてるってことで良いんですかね。

全く新しいパトレイバーの世界を見ることが出来ますし、終盤の謎が解けていく展開は面白かったです。
コメディシーンも中々。なんだか懐かしさを感じてしまうのはなぜでしょうか。
サッカー薀蓄が良くも悪くも壁になっているような気がしないでもないです。
個人的にはまさか映画『ロッキー』シリーズネタが使われるとは思っていませんでした。
『ロッキー3』を観ておくと面白く感じると推測出来るシーンがあるので興味があれば観てみてください。
シリーズ化は絶対しないオチだと思われるので、これ一冊で安心。関心を抱いた方、是非どうぞ。


『ゲット・スマート』面白かった。アン・ハサウェイ可愛すぎますね。
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